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2007年10月28日 (日)

歌によるメッセージ

今回は歌詞引用無しに挑戦。

中島みゆきさんの歌については、このブログを始める前からいろんなところで見聞きしてきた。
その中に、ある時期から変わったという意見が多くある。

…でも、私にはそんなに変わったとは思えない。
ただ、主義主張を明確に打ち出してきてはいる。
(私個人としては、以前からその主義主張は存在していたと考えている)

そんな主張を感じさせるのが以下の3つ。

(1)「ひまわり”SUNWARD"
(2)「阿檀の木の下で
(3)「4. 2. 3.

それぞれ収録アルバムの発売時期と、そのころの出来事を対比させて見る。
(1)を収録したアルバム【LOVE OR NOTHING】は'94年発売。
'90年から始まったユーゴスラビア解体による民族紛争がバルカン半島で続いていた。
旧ユーゴスラビアを含めた東欧圏はひまわりの一大生産地である。

(2)を収録したアルバム【パラダイス・カフェ】は'96年発売。
'95年には沖縄県で在日米軍兵士による少女暴行事件が起きている。
このとき沖縄では県民集会が開かれ、日米地位協定の運用見直しがなされている。

(3)を収録したアルバム【わたしの子供になりなさい】は'98年発売。
'97年4月22日(日本時間:4月23日)長期に及んでいた在ペルー日本大使館人質事件の解決策として、ペルー政府軍の強行突入が行われた。
このとき、犯人14人は全員死亡(逮捕者なし)、ペルー人の人質1人と政府軍兵士2人も死亡している。

この3曲に着目するのは、音楽業界でメジャーに位置する人が、個別の事件を切り出して直接的なメッセージを、音楽という形で発信したという点である。
それも殊更にキャンペーンを張ったわけでなく、ある種淡々と己の立ち位置を示したのである。
そのメッセージは、「セクトの主義主張や保身よりも、それに翻弄されてしまう個々人を大切にしたい」という思いであり、この思いを史実に結びつけることで、その主張するところが明確になる。
特に(3)においては、「○○人」というセクト意識に対し強烈な批判を浴びせている。
自分もそのセクトに分類されることへの恐怖も含めて…。

中島みゆきという人の凄みはこれじゃないかな?と思う。
商業主義の縛りを考えると、このようなメッセージを打ち出すことは容易なことではないと想像する。

それより、売れるものを職人芸として作るという選択肢もあるのだから。

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コメント

 コメント、ありがとうございました。
 最近、とみに中島みゆきのコンサート・チケットの入手が困難になってきました。僕なんか運のいいほうで、抽選に受かる確率がいやに高いので、みゆきさんのライブを楽しんでいます。記事に書いたのは特に面白いコンサートを抜粋しているので、彼女のコンサートがいつもあんなに面白いとは限りません。
 拙文を読んでいただいて、感謝しています。
 僕もまた訪問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

投稿: kuriyakin | 2007年10月31日 (水) 20時51分

>kuriyakinさま

RES.ありがとうございます。
貴兄の足下にもとうてい及ばない当ブログですが、よろしくお願いします。
この歳になってようやく、みゆきさんのライブを見ることができそうです。今から期待しています。
そうなったら、ここにも掲載…したいと思います。

投稿: とみんぐ | 2007年10月31日 (水) 21時52分

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