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2008年3月15日 (土)

美談を美談とすることの怖さ

前の記事を書きながら、つらつら考えたこと。
「公共の精神…」が盛んに強調されると、ひょっとしてこんなものが教材に使われるんじゃなかろうか?
小説「塩狩峠 (新潮文庫)

所謂「美談」である。
しかし、これは美談と受け取って終わりにできるような代物ではない。

主人公を死に至らしめた事故の原因。
当時の鉄道の技術的限界や社会環境等々徹底的に突き詰めて、それでも主人公の死を当然と受け入れるか、それを「美談」で終わらせるか。
終わらせてしまった時、物事の改善や発展が否定される。
「美談」はそれが特異な事象であり、かつそれを利用するものがいるから「美談」足りうる。
物事を(世の中を)良いものにしていこうという努力を否定するものたちが「美談」を利用するのだ。
これが怖い。

あえて言う。
「美談」は起こしてはならないことなのだ。
起きてしまったら、また起こさないためにはどうしたらよいかを考えなくてはならない。
子供たちを、次の「美談」の主人公にしてはならないのだ。
子供たちには、美談の影に隠れている「WHY」「WHAT」を知り、次の美談を起こさないよう努力する人物になってもらいたいものだ。

…使われ方によってはもっとヤバイ小説(童話)を思い出したので付記
グスコーブドリの伝記 (宮沢賢治絵童話集)

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