« ソフトエネルギー・パス | トップページ | 経緯 »

2010年5月10日 (月)

冷却

先の記事に追加修正でも良いんだけど、RSSリーダーで読んでる人がいるみたいだから、同じ記事でRSS更新が続くと迷惑かなぁ…なんて思ったんで新しくエントリ(^^ゞ

私は中継系通信設備の保守~設計を(派遣で)やった後、某重厚長大産業の自営通信網を運営する会社に入りなおした経歴があるんだけど…

その会社でびっくりしたことがある。
自営通信設備(強制空冷)で警報《冷却FAN停止》が出た途端、その通信設備が停止しちゃったんだ。
当時の中継系通信屋としての常識では、通信設備は「アブねぇぞ」という注意報を予め出しておいて、最後の最後まで(その通信設備につながっている端末の停止処理が終わるまで)頑張るもんだと思ってたのね。
実際、その会社の運用システムもそういう前提で作られていたし…

それが、たかだか冷却FANの停止如きでいきなりダウン。
当然、メーカーの担当者を呼び出して詰問。
「お前のところの装置は、どんな設計思想なんじゃ?通信設備として作られてねぇじゃねぇか!」…と
(多分社内では、私が一番怒ってた^^;)

で、回答
「実はこの設備、通信屋じゃなくてコンピュータ屋が作っておりまして…コンピュータは『アブねぇ』と判断したら即停止が常識なんだそうで…」
………(暫し沈黙)………
………(爆発@私)………
その後、いろんな資料を持って来させて、設備内部の回路の各部センサーの種類や警報発出~停止のシーケンスをメーカーの担当者と一緒に検討して…
 ・《冷却FAN停止》→注意報発出:この時点では運転継続
 ・《高温異常》→警報発出:ここで運転停止
となるように、設計変更することにした(勿論 無償改修)

……ここまで枕をふっといて……

今の情報通信設備って、基本的に昔のコンピュータ屋が作ってるんだよね。
トラヒックを捌くのに能力の高いCPU積んで、周辺回路もG/Aで集積化。
回路ボードを見てみると、ヒートシンクで回路部品が見えないなんてのがざらにある。
当然ガンガン発熱する。
コンピュータ屋さんが作ってるから、冷やしてやらないと熱暴走して何始めるか判ったもんじゃない。
おまけに、動作限界温度がやたら低い。
昔の通信設備なら周辺温度50℃でも平然と動作していたのが、35℃が限界だ、ものによっては周辺温度25℃じゃなきゃいやだと駄々をこねる始末。
で、筺体に一杯冷却FANくっつけてガンガン排熱する。

筺体の中から排出された熱は部屋の中に籠る。
だから、部屋全体をガンガン冷やす。
ところが、部屋全体となると壁を伝わって侵入する熱も一緒に冷やさなきゃなんない。
そんなこんなで、大規模な冷却設備が必要になる。
(外部からの熱については、まともな所なら二重壁にしたりして外断熱とかやってるわけだが、まともじゃない建物設計もまだまだ一杯ある…というか、この不況下でまともじゃない建物が増えているような気もする
設備屋さんの話だと、情報産業の建物の場合、消費電力の過半は冷却設備に消えるんだそうである。

おまけ
電力消費量削減について行政からも指導はいるんだけど、ここにも一つ落とし穴があったりする。
情報通信設備の能力を上げると発熱も上がる=電気を食う…のだけれど、能力の向上に比べて消費電力のアップが低ければ「省エネ」になったという判断がされる。
だから、どんどん設備を更新して(=どんどん消費電力をアップさせて)、「私のところは省エネに貢献しています」ということができてしまうのだ。(←ここ、CO2排出規制絡みで変更になるかも…東京都は総量規制とか言ってるから)

まぁ、こういった設備によって普及した情報化社会、便利になったのは事実である。
ただ、便利になった分の背景は知っておいた方が良いんじゃないかなぁと思う今日この頃。

|

« ソフトエネルギー・パス | トップページ | 経緯 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/224266/48322597

この記事へのトラックバック一覧です: 冷却:

« ソフトエネルギー・パス | トップページ | 経緯 »