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2010年5月29日 (土)

社民党はぶれたのか?

さて、福島大臣が罷免の件…
3党合意時点での辺野古のあつかいはどうだったのか?
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基地見直し合意 3党連立政権樹立へ2009年9月10日(琉球新報)       
 【東京】民主、社民、国民新3党は9日夕、国会内で党首会談を開いた。同日、社民が提案した「沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地の在り方についても見直しの方向で臨む」との内容を明記することについて民主、国民新が受け入れ、民主の鳩山由紀夫代表が16日の特別国会で首相に選出された後、連立政権を樹立することで正式合意した。普天間飛行場代替施設の辺野古移設見直しは、合意書に盛り込まれなかった。合意を受け、鳩山氏は社民の福島瑞穂党首、国民新の亀井静香代表に入閣を要請し、両氏の入閣が内定した。
 党首会談で福島氏は、沖縄の基地問題に関する社民党の考えとして(1)名護市辺野古への普天間代替施設建設を含め、在沖米軍基地の在り方を見直す(2)日米地位協定の改定は2008年3月、3党で合意した内容を踏まえる―との2点を挙げ、「今後、協議していきたい」と呼び掛けた。
 社民は9日午前、党幹部で構成する「政権協議チーム」の会合を開き、8日の「沖縄県民の心情も踏まえ、基地の在り方をはじめとする2国間の課題の解決を図る」と明記するとした民主の提案を協議。米軍再編の見直しや、日米地位協定の改定に関する記述がないことに批判が集中。それを加えた上で、民主の考え方にも譲歩し、普天間飛行場辺野古移設の見直しは合意書に盛り込まず新たな提案を確認した。
 9日午後の3党幹事長会談で民主、国民新とも、社民の新たな提案を政策合意書に盛り込むことを承諾した。
 党首会談後の記者会見で、民主の岡田克也幹事長は、社民の新たな提案を受け入れた理由について「(民主党の)マニフェスト(政策インデックス)でうたっている内容だ」と述べ、対米関係にも支障を来さない表現との考えを示した

でもって、やはり社民党のHPから抽出
前記事の10月8日の民主党HPの記述と比較されたし

 鳩山由紀夫総理(代表)は8日夕、首相官邸で普天間基地移転問題に関して、沖縄県内移転を容認するかのように総理が発言したとする一部報道について記者団の質問に答え、「私はそのようなことは一言も申し上げていない」と明確に否定した。

2009年10月8日
辺野古新基地建設中止に関する緊急提言
-県外・海外移転による普天間飛行場問題の解決に向けて-

はじめに.
 戦後64年、復帰37年を経た今日でも、沖縄は「米軍の島」である。国土のわずか0.6%の面積、1%の人口の沖縄に在日米軍基地の約75%が集中している。県民は、米軍基地あるが故の事件・事故で主権・人権を侵害され、基地周辺住民は、深夜・早朝を問わない爆音被害、基地公害等で生活を破壊されている。受忍限度をはるかに超える過重な基地負担は、「法の下の平等」に反するばかりか、政治的差別ですらある。
 とりわけ、辺野古新基地建設(普天間飛行場移設)問題の解決は、沖縄における長年の懸案事項かつ最大の政治課題だ。だが、政権交代の実現によって、一筋の光が差し込んできた。連立政権発足にあたり、民主・社民・国民新党3党間で「沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」ことが政策合意されたからだ。今、沖縄県民は、鳩山連立内閣に一縷の望みを託し、その一挙手一投足を見守っている。
 今回の衆議院選挙では、沖縄4選挙区全てで「辺野古新基地建設反対」を公約した候補者が当選を果たした。一方で、2008年7月には、「名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する決議」が沖縄県議会で可決されている。紛れもなく、沖縄の直近の民意は辺野古新基地建設反対、普天間飛行場の無条件閉鎖・返還にある。
 「なぜ13年半にわたって普天間は動かなかったのか」「本当に沖縄は、地政学的、軍事戦略的に要石であるのか」「自然環境豊かな辺野古沿岸域の埋め立てに国際社会の理解は得られるのか」「民意無視の大規模公共工事を国民にどのように説明するのか」、そして「真に実効性ある“沖縄の負担軽減”とは何であるのか」。地方分権・地域主権を旗頭に掲げ、民意尊重の政治を標榜する鳩山政権にあっては、今一度県民と同じ目線に立って、つぶさに検証していただきたい。
 本来、軍隊とは政治によって与えられた軍事的環境に応じて部隊運用を組み立てる組織だ。すなわち、問題解決の全ての責任は政治にある。10月20日のゲーツ国防長官、11月のオバマ大統領来日を控える中、沖縄県民は、鳩山連立内閣の勇気ある決断を待っている。「対等な日米関係」は、民意に即した政策転換で傷つくものではない。
 以下、辺野古新基地建設が、必要性・合理性を欠いた計画であることを示すとともに、沖縄県民の意思を明確に主張するものである。

1.県内移設反対は沖縄社会の「通奏低音」
 ―なぜ米軍再編は進まないのか―

 2006年5月の在日米軍再編をめぐる日米両政府の合意から3年5カ月が経過した。
 今年2月に日米両政府が締結した「在沖米海兵隊のグアム移転に関する協定」(グアム移転協定)は、最大懸案である普天間飛行場の移設先である名護市辺野古のキャンプ・シュワブ周辺に最新鋭の軍事基地を建設し、永久軍事基地化を図ることが第一の狙いである。迫り来る総選挙で政権交代する可能性が高かったことを視野に入れ、日米の合意を国家間条約に格上げし、次の政権まで拘束しようとした「食い逃げ協定」との批判は根強く、問題点が噴き出している。
 こうした中、8月30日の衆議院選挙によって自民、公明の連立政権が倒れて政権交代が実現、鳩山由紀夫氏が首相に就任し、民主、社民、国民新の3党連立内閣が発足した。選挙戦で普天間飛行場の県外移設を主張してきた3党は、連立合意文書で「沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地の在り方について見直しの方向で臨む」と明記した。戦後64年間、基地の過重負担にあえいできた県民は、沖縄選挙区で普天間飛行場の県内移設反対を掲げた4人の候補を当選させ、自民党候補は全敗を喫した。それに先立ち、2008年6月の県議選では、県内移設を推す県政与党が惨敗を喫し、少数与党に転落している。沖縄社会は、県内移設ノーの民意を明確に表した。同時に、鳩山新政権が従属のそしりを免れない対米外交を一新し、県内移設の呪縛から脱け出す決断を下すことに強い期待感を抱き、固唾をのんで新政権の動向を見つめている。

(1)13年半経っても実現しない県内移設 -民意無視の代償-
 そもそも、混迷の端緒は、1996年4月の日米特別行動委員会(SACO)中間報告で、日米政府が、危険な普天間飛行場の移設先を県内に定めたことにさかのぼる。実に13年半もの長きにわたって、普天間飛行場の返還が実現しない理由は何か。その核心は、米兵が引き起こす事件・事故による人権侵害や、米軍基地の運用と密接に絡む環境破壊へのいらだちが限界を超えている沖縄の民意を無視し、県内移設をごり押ししようとした日米両政府の姿勢にこそあると言わねばならない。
 普天間飛行場返還を日米の外交交渉の場で取り組まざるを得ない課題に押し上げたのは大田昌秀県政であった。1995年9月に起きた3人の米兵による小学女児の暴行という忌まわしい事件は、一人の少女の安全も守れない安全保障とは何なのかを問い掛け、「平和の配当」を望んだ県民は、基地の大幅な整理縮小を要求した。
 日米両政府は、「基地の整理・縮小・統合」をうたい文句にしたSACO合意によって、沖縄社会の怒りを鎮静化しようとしたが、その目玉は最も危険な普天間飛行場の名護市辺野古沖への移設だった。合意の裏面にあった米側の意図は、建設から半世紀がたち、老朽化した基地を日本政府の予算で最新鋭基地に造り替えることにある。沖縄県民はそれを見透かしているのである。
 1998年にその大田氏を破り、2期8年知事を務めた稲嶺恵一氏、その後継者として知事を引き継いだ現職の仲井真弘多氏まで11年に及ぶ保守県政は、日本政府と基本的には同一歩調を取り、県内移設を推進してきた。米軍再編による移設案の微修正を経ても、県民の多数が県内移設には一貫して反対している。北部振興策や米軍再編交付金など、財政出動を伴う露骨な地元自治体懐柔策をもってしても、一貫した県民世論を変えることはできていない。強固な民意の無視は、普天間飛行場県内移設に推進力が宿らない重大な要因と位置付けていいだろう。

(2)県民世論は大多数が反対維持
 県内移設を容認、推進する稲嶺恵一氏が知事に就任した後の県民世論の推移を主な世論調査結果で振り返ってみる。
☆政府が再び辺野古沖のリーフ上に、SACO合意の1,500メートル滑走路を持つ撤去可能な海上基地に代えて、2,000メートルの滑走路をもつ軍民共用空港を造る計画を立てた。本土復帰30周年の2002年5月、沖縄タイムスと朝日新聞が実施した調査では、県内移設反対が69%を占め、賛成は9%に過ぎなかった。
☆政府が辺野古沖移設の埋め立て案を正式決定した後の2003年11月、衆院選に当たって琉球新報と共同通信が実施した調査は、反対57%、賛成(嘉手納統合含む)は24%で、反対が倍以上を占めた。
☆2004年8月に、米海兵隊の大型ヘリが普天間飛行場に隣接する沖縄国際大学に墜落する事故が起きた後の同年9月、沖縄タイムスが実施した調査は、名護市辺野古沖移設には「反対」が81%で、「賛成」の10%を圧倒した。
☆在日米軍再編の中間報告を受けた2005年11月の世論調査(琉球新報・沖縄テレビ実施)では、キャンプ・シュワブを貫く形の新基地建設で日米政府が新たに合意した「沿岸案(L字案)」について問うと、県外移設を求める意見が85%に達し、支持は7%にとどまった。
☆日米政府が2006年4月に新たな合意案とした「V字案(新沿岸案)」に対する世論調査(琉球新報・沖縄テレビ実施)では、反対が70%に達した。評価するとした回答は26%。
☆2006年11月の県知事選に当たり、琉球新報と沖縄テレビが実施した世論調査では次のような結果が出た。県内移設反対は54%とやはり過半数を占めた。「新沿岸案」支持は4%だった。
☆2007年の本土復帰35周年の世論調査(琉球新報)では、76%が反対し、辺野古移設推進の17%の4倍超を記録した。
☆2009年の本土復帰37周年を機に、沖縄タイムスと朝日新聞が実施した調査は68%が県内移設に反対し、賛成の18%を大きく引き離した。

(3)沖縄の民意尊重が基地問題解決の道標
 撤去可能な海上基地 → 辺野古沖埋め立て案 → 米軍再編の当初案「沿岸案(L字案)」 → 日米合意の「V字案(新沿岸案)」 と変遷してきた移設形態の全てに、県民はノーを突き付けてきた。沖縄振興策をめぐる政府との蜜月関係を演出し、協調を旨としてきた稲嶺、仲井真の両保守県政であっても、普天間飛行場の県内移設をめぐっては、一度たりとて県民多数の支持を獲得したことはない。とりわけ、辺野古沖の豊かな自然を見据え、環境保全の観点から厳しいまなざしを注ぐ県民が増えている。普天間飛行場の県内移設反対の民意は、沖縄社会の「通奏低音」として息づき、その強さを増していることはまぎれもない事実であり、政策判断の中でそれを直視することが求められよう。日米両政府は、在日米軍再編の目的として、「抑止力維持と沖縄など米軍基地を抱える地域の負担軽減」をことさら強調してきた。本土マスコミの報道もその説明を増幅する一因となってきたことも否めない。「負担軽減」という言葉は、米側にとってグアムの海兵隊施設の整備費用を日本に支出させるための、日本政府にとってはその要求受け入れを正当化するための口実として最大限に利用されている。普天間飛行場の返還・県内移設と、嘉手納基地より南の基地の返還がパッケージとして合意されているが、そもそも、基地機能が縮小し、必要性が薄らいできた基地を返還することと、普天間飛行場の移設をセットにしなければならない合理的根拠は乏しい。日米交渉の力関係が映し出されたものと言えるだろう。
 米軍再編に賛成した自治体に交付金を手厚く支給する「米軍再編交付金」による地元懐柔策は、金によって地域の自決権を蝕むものだ。地方自治制度の根幹を揺るがす愚策と言うしかなく、新政権が掲げる地方主権とも相いれない。揺るがない沖縄の民意を尊重することこそが、基地問題を正しい解決の道に向かわせる土台となる。

2.米国はなぜ沖縄にこだわっているのか
 米軍の前方展開兵力は、ヨーロッパとアジア太平洋地域にそれぞれ10万人体制を維持してきた。このうちアジアでは日本がほぼ半数を受け入れ、国内で約75%の基地を沖縄に集中させている。世界で他に例を見ない「米軍の島」となっている。
 これほど安保の負担を一地域に集中させながら、その根拠について旧政権の説明は実にあいまいだ。
 防衛白書は沖縄の地理的優位性を挙げ、「緊急事態への一時的な対処を担当する海兵隊をはじめとする米軍が沖縄に駐留する主な理由と考えられる」と記している。沖縄にある米軍基地の約7割を占有する海兵隊の緊急展開のために沖縄が重要だと「考えられる」という。これでは誰がそう考えているのか主体があいまいだ。
 在日米軍を指揮する米太平洋軍司令部は太平洋からインド洋、そしてアフリカ東部までを活動エリアとしている。世界規模で展開する米軍の活動実態を踏まえれば、海兵隊の初動起点が国内どこであろうとさほど差はないはずだ。
 イラクのクエート侵攻(1990年8月)を受けた湾岸戦争で、米軍は約50万の兵力を動員した。このうち海兵隊は9万人超をサウジアラビアの前線基地などに配置した。大型輸送機がピストン運行し人員と装備を空輸した。沖縄の海兵隊は2,000人を米空軍嘉手納飛行場からチャーター機で向かわせた。
 他方、平時においては沖縄の機動展開部隊(第31海兵遠征隊=31MEU)が長崎県佐世保を拠点とする強襲揚陸艦隊に乗って、アジアの同盟諸国を巡回している。同盟国間のネットワークを確認しながら、テロリストが潜伏しそうな山間部などでテロの拡大を食い止めようと民生支援活動に取り組んでいる。
 有事になれば数十万もの兵力と物資が米本国から空輸される。通常は機動部隊がアジアを巡回するといった動きをする海兵隊が、沖縄でなければ機能不全に陥ると考えるだろうか。そもそも軍隊は与えられた資源(基地・施設)に合わせて部隊運用を組み立てる変幻自在な組織だ。
 今回の米軍再編で、約8,000人の海兵隊員を沖縄からグアムへ移す。「沖縄の負担軽減」という政治目的が優先された結果だ。このためグアム移転の日米合意(2005年10月)より約1年も遅れて、グアムに海兵隊を配備できるかどうかを確認した調査「グアム統合軍事開発計画書」がまとまった(2006年7月)。
 「グアム統合軍事開発計画書」には、航空戦闘部隊の独身兵1,500人のための居住施設とQOL施設の建設と併せて、海兵隊航空部隊とともに移転してくる最大67機の回転翼機と9機のCV-22(オスプレイ)航空機用格納庫の建設などが明記されている。要するに、沖縄からグアムへの8,000人の海兵隊員移転は、司令部や後方支援要員だけでなく、普天間飛行場のヘリ部隊も含めて移転する計画である。その場合、普天間飛行場の代替基地は必要性を失う。旧政権が辺野古新基地建設を進める理由は、根本から正当性を失うことになる。
 たしかに、2006年5月の日米合意の政治文書「再編実施のためのロードマップ」には、「約8,000名の第三海兵機動展開部隊の要員と、その家族約9,000名は、部隊の一体性を維持するような形で2014年までに沖縄からグアムに移転する」とある。果たして司令部機能だけをグアムに移転することで「部隊の一体性を維持」できるのか、疑問である。仮に、司令部機能のみを移転するのであっても、司令部は、グアムから沖縄とハワイに配備する実動部隊を遠隔操作するため、地理的優位性を根拠に沖縄基地の合理的説明はもはやできなくなった。
 そもそも日本に海兵隊が配備されたのは沖縄でなく、岐阜県各務ヶ原飛行場と山梨県東富士だった(1953年)。在韓米軍をバックアップするのが日本駐留の目的だったが、1956年に沖縄に移駐してきた。
 軍隊に基地を与えるのは政治である。米軍が沖縄にこだわるのは、日本政府がそこで基地を提供しているからにほかならない。

3.「普天間代替」辺野古新基地のアセス予算は執行を凍結すべきである
(1)「普天間」代替施設建設予定地とされる辺野古沿岸域は、沖縄県の「自然環境の保全に関する指針」で「評価ランクI」(厳正な保護を図る区域)に分類されている特別の保護の必要がある地域である。2007年9月には、辺野古地先の大浦湾北側でアオサンゴ大群落が発見され、石垣島白保のアオサンゴ大群落に匹敵する貴重なものと言われているが、この地域の自然環境の保全の重要性を改めて示したものである。

(2)21世紀は環境の世紀である。その中で地球温暖化防止と生物多様性の保護は、日本のリーダーシップが強く期待される二大課題である。日本政府は、2010年10月に名古屋で開催される生物多様性条約締約国会議(COP10)において議長国としての責務を果たさなければならないが、生物多様性が特に高い沖縄の自然を日本政府がどのように扱うかは世界中の注目の的となる。

(3)現在進行中の「普天間」アセスは、アセス手続きに入る前に事前調査をし(※1) 、方法書提出後に追加資料を後出しし(※2)、準備書では方法書にないものを出すなど(※3) 、基地建設ありきの違法な手続きで進められている。結果的に住民は、アセス法で認められた意見を述べる機会を失った(※4) 。

(4)そこで、アセスのやり直しを求める行政訴訟が、県内外の344人によって2009年8月19日に那覇地裁に提訴されている。アセス手続きそのものの不備を訴える訴訟は全国初であり、日本の環境行政にとって前代未聞の不祥事である。

(5)準備書に対する知事意見が10月13日までに出され、防衛省の予定では、今年12月か来年1月には評価書が提出されようとしている。しかし、アセス法の精神を無視した違法調査のまま、このアセスを強行すべきではない。違法調査からは、真っ当なアセス結果は生まれず、また「普天間」代替施設建設事業に対する県民の信頼を大きく損なうこととなるからである。その意味で、「普天間」アセスの予算執行は即刻凍結し、真っ当なアセスとして再設計すべきである。「普天間代替」は、アセスがまともに実施されるならば、決して建設OKとはならない無理スジの事業である。

(6)新政権は、子育て、教育、福祉という生活の各方面にわたって本格的支援を約束し、そのための財源確保に向け、無駄な公共事業の中止を打ち出している。「日米合意」による基地建設も、日本のあるべき防衛政策の検証に立ち戻りつつ、聖域なき見直しの対象とすべきである。

(7)生物多様性を損なう新基地建設は、米国内においても支持を得られない。米国サンフランシスコ連邦地裁で争われている沖縄ジュゴン訴訟で米国防総省は、絶滅の危機に瀕している沖縄のジュゴンに辺野古の新基地建設がどのような影響を与えるのかを明らかにし、基地の建設と運用にあたってそのことを考慮するように求められている。米国防総省は、日本政府のアセスが影響を明らかにするとしているが、違法アセスの実態が明らかになれば、ジュゴンの親戚のマナティに対し特別の感情を有する米国政府並びに米国民の日本政府に対する信頼は地に墜ちることとなろう。

(※1)この事前調査は、反対する市民を海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」まで派遣して威圧しながら、20数億円もの経費をかけて実施されたものである。方法書の洗礼を受けていないことが、違法アセスとなる第一の理由である。
(※2)事業内容の後出しはアセス法が認めないものであり、後出しの際は、法28条に基づいて方法書にもどってやり直すことが原則である。後出ししながらやり直さないことが、違法アセスである第二の理由である。
(※3)準備書段階で新たにヘリパッド4箇所が追加された。再三再四の後出しである。
(※4)アセス法第8条は、方法書に対して住民等が意見を述べる機会を保障している。しかし、「普天間」アセスの方法書には事業内容がほとんど記載されておらず、後出しされた事業内容について、住民等は意見を述べる機会がなかった。手続法としてのアセス法の精神に反する致命的な法律違反である。

4.今、必要なことは何か?
―沖縄における米軍再編問題の「解決」のために

(1)「無駄な公共事業」としての辺野古新基地建設
 そもそも、米海兵隊普天間基地の閉鎖・返還は、事故の危険性を除去するために、今般の米軍再編とは関係なく提案された。それが、辺野古での大規模な基地建設へと事業化したのは、米軍の当初の軍事的必要性や日本の安全保障という、本来の政策目標からかけ離れた、まさしく、新政権が現在、厳しい見直しに取り組んでいる「無駄な公共事業」に変容したためである。何のための新基地建設かを、抜本的に見直せば、辺野古新基地建設を進める意義がないことは明らかとなる。

(2)環境重視政策へ
 新政権は、温暖化防止のための国際公約を発表し、国際社会から高い評価を得た。また、米国オバマ政権も、環境重視の方針を表明している。その両政権が、絶滅危惧種であるジュゴンの生息地を破壊し、貴重な珊瑚の群生を潰して、必要性のない軍事基地を建設すれば、世界はどのように受け止めるか、議論するまでもない。沖縄の海を守るために、日米両政府が基地建設を断念することこそが、世界に対して強力なメッセージを送ることになる。辺野古新基地建設中止は、環境重視への劇的な政策転換を訴えかけるこの上ない機会だ。

(4)情報公開の実現
 日米関係の新時代を拓くには、これまでのやり方、すなわち、一方的に米国の意向を忖度して、秘密裏に政策を遂行し、問題が明らかとなっても実情を秘匿し続けるという外交からの脱却が必須となる。米国から離反する必要はなく、徒に対立する必要もない。単に、当たり前の国家間の関係を打ち立てる必要があるだけである。その上で、政策形成・執行に関する情報公開が、より重要となる。

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